以前、舌側の歯肉が赤くやや腫れ
プロービング(歯肉溝の深さを測る検査)をしても
とくにに深いポケットがないため
単なる歯肉炎かと思っていました が
歯科用CTが導入され、つい最近
その部位を撮影してみました。
すると、その部位の骨がなくなってきていたのです!!!
CT画像を良く読像してみると、
舌側の一部に 歯牙破折のようなラインが…
せっかく ヘミセクション(根の1本を分割抜歯すること)をし
6年間もったブリッジですが 今度は手前の歯が…
ここで患者さまと相談です。
2本抜いて 2本インプラント か
手前の歯をエクストリュージョン(歯牙挺出)し 再度 ブリッジ か
長い目で見れば インプラントの方がよいと思いますが
できれば 自分の歯で との事だったので
エクストリュージョンを開始しました。
≪以前のブリッジ:スタート前≫
矢印の部分の歯を引き上げます。
骨から出ている歯牙の長さを見てください。
≪エクストリュージョン開始≫
ブリッジを外しプロビジョナル(仮歯)を装着し 歯牙にフックをつけ
矯正用のゴムで 引っ張りあげます。
写真が斜めなので あまり隙間がないように見えますが
実際にはフックと棒の間にもっと隙間があります。
≪エクストリュージョン後≫
フックと棒の距離がなくなり接しています。
挺出完了!
骨から歯牙が出ている部分が長くなっています。
≪オペ前≫
フックと棒を除去、この後 過成長した歯肉と骨を削除します。
この状態でクラウンレングスニング(歯冠延長術)を行い、土台を立て直し
ブリッジを再製していきます。
術後も後日 アップしますね。