昨年、検診でいらした患者さまです。
右上の大臼歯が歯冠崩壊しており、残根状態!!
抜歯しなければならず 次にどうするか!!!
保険なら 入れ歯か、 歯を削り ブリッジか、
保険外なら インプラント!!!
しかし、残根の状態がひどく ただ抜歯しただけでは
骨がなくなってしまいます。
そこで、患者さまと相談!!!!
長い人生 歯の保存を考えると
歯を削るよりは インプラントという事で
治療開始しました。
術前の状態
第一大臼歯 分岐部および口蓋今が崩壊しており真黒です。
このまま抜歯するとあっという間に骨が消えてしまいます。
術前
抜歯後 骨補填材を填入し歯槽堤の保存を行いました。
しかし、元の高さがないため ソケットリフトを行うことに。
従来は オステオトームという道具で 上顎洞底を叩き
骨折させ上顎洞粘膜を挙上しますが、まれに破れることも…
そこで 昨年発売になった SCA-ソケットリフトキットを使用してみることに。
私が 尊敬する 大阪の中島先生のおススメのキット!!
脳外科の頭蓋骨をあける道具を 歯科用に開発したものだとか!
上顎洞底を効率よく 切削し 骨を壊さずに窓開け刷る道具です。
術中
SCA-ソケットリフトキットで上顎洞底骨を切削・削除し、
歯科用顕微鏡で確認した写真です。
骨のトンネルの中に白い上顎洞粘膜が確認できます。
この後、鼻をつまみ 粘膜が破れていないことを確認し
インプラントを埋入します。
術後
上顎洞に抜けているように見えますが、
実際にはインプラント体によって上顎洞粘膜は挙上され
骨との間に血液が溜まっています。
初期固定は十分であったので、この状態で8週間骨結合するのを待ちます。
今まで、ソケットリフトは目で見て確認のできない
ある意味100%完全な治療ではありませんでした。
しかし、歯科用顕微鏡を使用することにより
安全かつ 確実な術式へと変化しました。
より、セーフティーな治療には 歯科用顕微鏡は不可欠ですね!!