International Self-Ligation Symposium 2009 Day2

セミナー2日目

 

今日はニューヨーク州 プレンビュー開業

 

Dr.Gary L.Weinbergerによる

『An Optimized Treatment Protocol(OTP)

        Utilizing the SmartClipTM Bracket』

 

の講演が午前中ありました。

 

この講演でのトピックは

 

・ブラケットポジショニング時の考慮点

・初診での臨床所見や治療目標に基づいた

   アーチワイヤーの選択とシークエンスの論理的な根拠

・来院頻度

・ローテーションコントロール

・前歯部のリトラクションテクニック

・トルクのコントロールとエクスプレッション

・効果的なフィニッシィング

・スマートクリップアプライアンスシステムの費用対効果

 

などなど…

 

一番参考になったのは

 

≪Tamdem Strategy≫で

細いワイヤからサイズアップしていく際に

細いワイヤーを2本、またはワンサイズ上のワイヤーを入れ

ローテーション、トルクも先に治していくというテクニックです。

 

従来 細い丸いワイヤーから太い丸いワイヤへ変えていき歯列を整列させ、

その後 ニッケルチタンの角線を入れ、歯のトルク(傾斜)を治していきますが

丸いワイヤーで、整列させつつ 傾斜も同時に治していくというテクニックです。

 

以前からこのテクニックは知っていましたが、実際に見たのは初めてでした。

このテクニック かなり使えます。

早速、明日から実践ですね!!!

 

 

午後は 2人の日本人臨床開業医の発表でした。

 

まず一人目

 

岡山県開業の田井先生

 

『セルフライゲーション ブラケットを使用しての

          クリニック マネージメントの最適化』

 

実際に セルフライゲーション ブラケットを使用し

経験してきた事柄を項目別に分け 検討・報告されていました。

 

①チェアータイム

②口腔衛生状態

③歯列拡大の効果

④治療期間、治療間隔

⑤痛み

⑥Low friction

⑦捻転のコントロール

⑧固定源の負担軽減

⑨顎間ゴムの効果

 

それぞれ 非常に参考になる報告でした。

 

 

そして、二人目

 

熊本県開業の池上先生

 

『HOTSとセルフライゲーション ブラケットの整合性について』

 

池上先生はご自身で開発された

Hybrid Orthodontic Treatment System(HOTS)という

システムについての報告でした。

 

池上先生が治療方法の変革を進めていく過程の中で

それまでに学び、身につけてきた小臼歯抜歯ケースに対する

いろいろな知識や技術を取捨選択、整理統合して

作り出した 一つの新しい治療システムだそうです。

 

この方法は、近年になって 開発、発展、普及され

それまでの治療法に革命的といえるほどの大きな変化をもたらした

いわゆるTemporary Anchorage Device(TAD)と呼ばれる

矯正用スクリューを用いた治療法を用いることにより、

患者さまの協力に頼ることなく、予測通りの治療結果を

より短期間で達成することができるようになったものです。

 

若干、この方法に似た事を診療で行っていましたが

より明確なビジョンが見えたような気がします。

 

池上先生のシステムを勉強し、より良い方法を取り入れてみようと思います。

 

急遽 参加してよかった勉強会でしたね。

 

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