毎日新聞より
◇指針作成、学校で教育…
警察庁が25日公表した自転車交通総合対策で
自転車の原則車道走行
を強く打ち出したことで、他省庁や自治体も対応を迫られている。
車道走行の実現には安全に走れる環境作りと交通ルールの周知が不可欠。
省庁や自治体は警察と連携しながら新たな自転車政策を検討することになるが、
これまで一般化していた歩道走行からの転換に戸惑う声もあった。【北村和巳、馬場直子】
国土交通省は現在、警察庁と連携し、自転車レーンなど
自転車のための走行空間の整備のあり方を示すガイドラインを作成中だ。
総合対策の内容も反映させる方向で、担当者は
「車道を走る自転車の安全確保に配慮し整備を進めたい」と話す。
同省は07年に警察庁と共同で自転車の利用環境に関する有識者懇談会を設置。
その議論を受け、08年に全国98のモデル地区を指定、
自転車道や自転車レーンを整備する事業を進めてきた。
事業では自転車道30・7キロ、自転車レーン29・6キロが完成し
事故の減少効果も確認されたが、一方で自転車通行可の歩道を整備する地区が多く、
計213・4キロに及んだ。全体の整備率は昨年3月時点で予定の68%。
整備が進まない理由は、地域住民や関係機関との合意形成の難しさが半数を占めた。
ガイドラインは、この事業を検証し、整備効果や課題解決のノウハウなどを整理。
有識者から意見を聞いて交通実例に応じた整備手法などをまとめ、自治体に周知する予定だ。
一方、東京都は6月、担当部長と警視庁、市や区、業界団体の代表らによる
「自転車総合政策検討委員会」を設置し、
交通マナー向上と走行空間整備に向けた具体策を検討している。
都の担当者は「総合対策の内容を踏まえ議論していく」と話すが、
総合対策は幅3メートル未満の歩道で自転車の走行を原則禁止する方向
で検討するよう都道府県警に指示した。
「新たにインフラ整備するより、今ある自転車通行可の標識を外す方が地元調整は難しい」と、
担当者は戸惑いを語る。
また、総合対策は自転車安全教育の推進を掲げ、
小中高校に警察と連携した自転車教室を授業に組み込むよう強く要請するとしている。
だが、安全教育は体育や特別活動の時間を使って学ぶとされ、実施時間数に定めもない。
文部科学省学校健康教育課の担当者は
「来週にも警察庁の担当者から話を聞き、学校現場でできることを検討する」と述べた。
何よりも 早く 自転車ルールを確立・周知させ
皆が 安全な交通行政が確立するよう努力しないといけないかと!