放射能 体への影響は? -1-

 様々な憶測が流れている中、

正しい情報を正しく理解しましょう!

 

まず、放射能とは!!

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Q放射線、なぜ怖い?

細胞の遺伝子壊す

 

Q 放射能とはそもそも何なのか。

A 放射性物質が放射線を出す能力のことだ。

  放射性物質そのものを放射能と呼ぶこともある。

  放射能と放射線の関係は、懐中電灯とその光に似ている。

  光が放射線、光を出す懐中電灯が放射性物質にあたる。

  懐中電灯が周囲を照らす能力が放射能、ということになる。

 

Q では、放射線とは。

A 放射性物質などから出るイオンや中性子といった粒子や、レントゲン写真を撮るときに

  使われる エックス線などの電磁波のことを、放射線と呼んでいる。

 

Q 放射線はなぜ怖いのか。

A 生物が放射線を浴びると、細胞の中の遺伝子が壊れたり、

  構造が変わったりするからだ

  自然界でも宇宙や大地から常に放射線が出ているので、

  少量の放射線ならば人体には影響しない。 

  しかし、大量に浴びると体に備わっている修復能力が追い付かず、髪の毛が抜けたり、

  白血球が少なくなったり、がんになりやすくなるといった問題が起こる。

  一度にきわめて多量に 浴びると、死亡する恐れもある。

 

Q 原子力発電所で事故が起きた時には、どんな放射性物質が出るのか。

A 種類は様々で、広がり方や人体の影響も違う。気体になったものはすぐに漏れ出し、

  粒状になったものは 爆発した時に飛び散る。

 

Q すぐに漏れ出す気体というのは。

A まず、クリプトンとキセノンという、ほかの物質と反応しにくい「希ガス」の仲間が出る。

  気体なので遠くまで飛ぶが、体に付着せず、たとえ吸い込んで肺に入っても

  長くはとどまらないので 不安は比較的少ない。

  ヨウ素は原子炉の中で高温になると気体になって出てくる。セシウムは水に溶けやすく、

  水蒸気とともにまき散らされる。今回、ヨウ素やセシウムは、すでに検出されている。

  ストロンチウムやプルトニウムは、燃料が溶け、圧力容器も破壊されるほどの

  惨事でもなければ 外へは広がらない。

 

Q 体への影響はどうか。

A ヨウ素は甲状腺に集まる性質がある。放射線を出し続ける時間は短いが、

  成長期の子供は大人より 甲状腺に濃縮されやすいので、特に注意が必要だ。

  放射線を出さないヨウ素を先に飲むと放射性ヨウ素の沈着を防ぐことができる。

  ただ被曝する前や直後に飲む必要があり、1日以上経過すれば効果は薄まる。

  セシウムは血液に入ると、いろんな臓器に吸収され、がんになる危険がある。

  体に入らなくても、 地面に降った後も長く放射線を出し続けるので危険だ。

  半分の量に減るのに約30年かかる。

  ストロンチウムも半分の量に減るのに28年かかり影響が長く続く。

  骨に沈着し、白血病の 原因になりやすい。水や植物を通じて体内に入る可能性もあり、

  排出されにくい。 プルトニウムは体内に取り込まれると骨に集まり、

  まわりの組織にもダメージを与える。

 

   旧ソ連のチェルノブイリ事故では、セシウムが欧州全域にまで広がり、

  雨が降った場所を 高濃度で汚染した。ストロンチウムやプルトニウムは

  10キロ圏内を中心に汚染した。

 

 

                                        朝日新聞 2011年3月17日 朝刊より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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